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2010年09月17日

「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三

「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三
はい。またまたお逢いしましたね~!。そうです。今回は宮古島で一番のマニアックな話が読めると噂の「とある宮古の巡検雑記~スクリブラー~」をお届けいたします。やっぱり南国・宮古島の醍醐味といったら“潜って楽しむ”ことですから、島そのものに思いっきり潜ってみましょうか。隆起珊瑚礁という地質地形の特性から、宮古島の大地にはあっちこっちには穴があいているのです。そんな宮古島の穴を巡り廻る探検奇譚。

※     ※     ※     ※

潜る穴の大半は宮古島の表土のすぐ下にある琉球石灰岩を、雨水などの浸食によって地中に作られた空間が、陥没して地表に出来たドリーネ状の縦穴で、かつてはこの穴の底に湧く水を飲料水として利用していました。こうした穴の井戸は「ウリガー」と呼ばれ、水を汲むために石組みの階段などを作り、水道設備が普及する近年まで、とても大切に使われてきていました。そんな穴へ潜ってきました。

『友利のあま井』
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三

宮古島の南部、城辺地区の砂川と友利の集落から、海へと一段下ったイムギャーの近くに「友利のあま井(ガー)」があります。一帯は1771年の明和の大津波で失われた友利の元島(旧集落跡の遺跡。周辺の砂川や新里の水源としても利用されていた)で、崖上に集落を移したあとも、地域の水源として近年まで活用されていたそうです。
崖の脇に大きく口を開けた自然の洞穴の底まで、およそ20メートルの深さを降りて、奥底から生活用水を汲み上げて運ぶ仕事は婦女子の日課でした。それは城辺地区で上水道が本格的に普及する、1960年代頃まで使われていたというのですから驚かれます。
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三
島の古い記録である『雍正旧記』(1727年)には、あま井の掘削年数は不明とされていますが、1600年代に起きた大きな地震が地中あった鍾乳洞を露出させたという記述もあります。
自然洞穴なので掘削したというよりは、洞穴の奥に湧く水を汲むために長い年月に渡って整備して利用されて来たウリガーで、急峻な石段を登り降りする際に、同じ場所の岩壁に手をかけていたために、岩が摩滅してしまったところもあるのだそうです。永きに渡って地域の生活を支えて来た上に、歴史的な価値もとても高く県の文化財にも指定された貴重な「穴」です。

『ピンザアブ』
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三
宮古口(みゃーくふつ)で「山羊洞」という意味を持つ穴。ここはウリガーとしてではなく、約2万6000年前の人類「ピンザアブ人」が発見された場所。
港川人(八重瀬町具志頭)は1万8000年前。山下洞人(那覇市)が約3万2000年前。そして最近、いろいろな意味も合わせて話題となった、新石垣空港の建設敷地内にある白保竿根田原洞穴(しらほさおねたばるどうけつ)から、日本最古となる2万年前の人骨(直接、放射性炭素年代測定で計測)が発見されたりと、県内の例だけ見てもトピックスとしては十分な場所なのですが、宮古島では特に注目を浴びることもなくひっそりとしています。
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三
ピンザアブがあるのは新里線(県道190号)沿いの豊原公民館(上野新里)を曲がり、ひたすらにまっすぐ進んだサトウキビ畑の真ん中。もう隣の野原に程近いあたり。本当になんにもないところに、ピンザアブの案内板がぽつんと立っています。
畑の一角にある小さな広場の隅に、洞穴へ降りる石造りの階段があり、入口までは進むことが出来ますが、洞穴の保護のために柵が据えられ、勝手に中へ入ることが出来ないようになっています。柵の中を覗き見てみると思っていたよりも狭く、よくこんな場所を調査することになったものだと感心してしまった(人の手が入らなかったからこそ、遺跡になったのだろうけど・・・)。
解説板によるとピンザアブの発掘調査では、人骨のほかにもシカ類やヘビ類、イリオモテヤマコ(現在のイリオモテヤマコは八重山の西表島にしか生息していない)のものと思われる化石などが見つかっているそうで、歴史的、考古学的にも重要な遺跡であると記されています。
もしかすると、南方から渡来して来た日本人のルーツが解明されるかも、という壮大なロマンがそこには眠っているかもしれないのですが、発掘後の取り組みはあまり積極的に行われていないのがちょっと残念でなりません。
[参考資料]
ピンザアブ洞穴と南琉球の旧石器文化(黒潮圏の考古学)
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の三
島の穴を巡り廻る探検奇譚、「とある宮古の巡検雑記~スクリブラー~」の第三弾はいかがでしたでしょうか?。緊急登板ということもあって、いつもよりボリュームは少なめでしたが、どちらの穴も観光地には向かないものの、なかなか興味深い場所だと思いませんか?。穴巡りそのものはマニアな行動に過ぎませんが、綺麗な海を眺めるて「癒される~」とかのたまっているだけでは判らない、歴史や文化という切り口からも島を見たり知ることで、よりその美しさは輝きを増すのだと思います。これからもガイドブックに載らない宮古島の魅力を紹介してゆければ本望です。

[友利のあま井]

[ピンザアブ]

探検奇譚と銘打っている「とある宮古の巡検雑記~スクリブラー~」では、宮古の噂の現場を広く募集しています。小耳に挟んだ謎や、巷で噂の迷所、気になる街角の風景などなど。探検先のタレコミをぜひぜひお知らせ下さい!。
[バックナンバー]
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の一
「宮古島を潜る」 とある宮古の巡検雑記 其の二
(文+写真+編集:モリヤダイスケ)





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Posted by あんちーかんちー編集室 at 09:00│Comments(2)かんちーな企画
この記事へのコメント
友利のあま井は他のガーに比べて独特のヒンヤリ感があまりない?ですよね〜。
ピンザアブも以前行ってみました!
街中にも某小学校近く、公園に柵で入れない入口の大きなアブありますよね(^_^;)
植物群が雰囲気あって、ひそかにお気に入りスポットなんですが…

中が気になります(>_<)☆

宮古の地形は個性的でおもしろくて
まだまだ不思議がいっぱいですね〜!!
これからも濃ゆいレポート(笑)楽しみにしていまーす(^▽^)/
Posted by りのん at 2010年09月17日 23:04
りのんサマ>
コメントありがとうございます。
こんマニアックネタに喰いついてくれる人がいることが、
かなり嬉しい編集室です。

友利のあま井のひんやり度は確かに低いですね。
お気に入りスポットが気になります。。。どこの学校かな?
Posted by あんちー編集室 at 2010年09月20日 10:24
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