2009年02月24日
第10回ロマン海道 伊良部島マラソン

今、島はランナーの季節。宮古圏だけでも、昨年10月末の東平安名崎タートルマラソンを皮切りに、11月の多良間島一周マラソン大会、1月はワイドーマラソンと100キロ遠足(とおあし)が開催されました。ローカルでも地域対抗の駅伝大会など、ランニング競技がいくつもの行われています。
島では手軽に出来るスポーツとして高い人気のマラソン競技なので、「あんちーかんちー」でもランナーズシーンをレポートしようと、マラソン大会のレポートを企画しました。とはいえ大会を沿道から眺めて、レポートしただけでは面白くないだろうということで、無謀にも2月22日に伊良部で行われた、「第10回ロマン海道 伊良部島マラソン」へ出場し、文字通りの体感・体験・体当たりを敢行してみました。
[お断り]
この先は、格好いいアスリート的なレポートは一切ありません。いわば怠惰を貪っていた「ヘタレ」が身を持って贈る、ロマンもへったくれもない、言い訳連発のレベルの低い大会レポートとなっています。あしからずご了承下さい。

2004年のタートルマラソン出場を最後に、怪我などの体調不良もあって、伊良部島マラソンへの挑戦は、5年ぶり4シーズン越しの出場となります。そもそもスポーツ経験も乏しく、タートルマラソンを2002年から3年連続で出場したハーフ部門と、ワイドーマラソン(20キロコース、2002年のみ)に出走し、いずれも完走は果たしましたが、記録は並でしかありません。それに日頃の不摂生と運動不足から、明らかに当時の勢いもありません。それでも事前のエントリーを済ませば、逃れらずに練習に精を出すかと思いきや、4シーズンも遠ざかっていたこともあって、弱い自分に負けて練習もおろそかなまま大会を迎えました。
以上、のっけから言い訳を後々に備えてたっぷりと語っておきます。

なぜか伊良部島マラソンはかなりの確率で、風雨のある荒れた天候となることが多いのですが、今年は天気も上々で、走るには暑いくらいの気候です。スタート前の緊張もあまり感じないまま、軽く体をほぐして走る準備を整えていると、開会式が始まりました。
下地島を一周し伊良部島の最北端、白鳥崎を往復する21.1キロのハーフコース、下地島を一周する13.5キロのAコース、下地島北側外周路を往復する7キロのBコース、そして下地島と伊良部島を繋ぐふたつの橋を周遊する1.6キロのファミリー向けのCコース、あわせておよそ1000名が参加。尚、当初、ハーフコースにエントリーしようと頭をよぎったのですが、不安満載だったのと、密かにマラソン復帰戦にもしたかったので、ハードルを少し下げAコース13.5キロにエントリーをしました。

10時。号砲とともに全コースが一斉にスタート。さすがにスタート直後は人がいっぱいで少し走りづらいですが、徐々にスピード差が出てバラけて来ました。
ここで大会側の案内不足でアクシデントが発生。ハーフ・A・Cのコースは伊良部島を南下するコース(Cはすぐに一本目の橋で下地島へ)なのですが、スタート地点からまっすく下地島に向かうはずのCコースのランナーが多数、南下するコースに紛れ込んでいて、係員があわてて引き返すように指示を出していました。
まだスタートしてほとんど進んでいませんが、ここで早くも残念なお知らせです。
情けないことですが足が思うように動かず、早々と歩き始めてしまいました。実は大会直前の練習のあと、左足のふくらはぎに痛みがあり、スタートした時からゴールまで走り続けるのは、厳しいと予感はありましたが、予想よりも早く歩き出す結果となってしてしまいました。幸い徒歩では痛みがなく、時折、走る足を休めつつ、足取りを止めることなく先へ進みます。明らかに日頃の鍛錬不足を露呈する結果になってしまいました。

やがて下地島の南部へと回り込み、一面のサトウキビ畑の中を貫く一本道へ突入しました。遠くまで見通せる直線道路にくわえ、だらだと続く緩い坂が、足の具合もあいまって、少しばかり気持ちを萎えさせますが、ようやく4キロ地点の給水所に到着。まだ4分の1も走り終えておらず、かなりの危機感に襲われています。
どうにか下地島空港の南端を越え、中ノ島ビーチを横目に進路を北へ。下地島空港西側は緩いアップダウンと、コースの両側は林に囲まれていて変化の少なく、やや単調なコースが続きますが、観光コースなら見どころの多いエリアです。

スタートしておよそ60分が経過し、どうにか半分を走り終えることが出来ました。しかし、このあたりまで来ると、走ろうとしても左足の痛みが強くて、ほとんど歩いている状態。こうなるとタイムもへったくれもありません。
給水所で後ろを振り返ってみたら、まだまだたくさんのランナーの姿が見えたので、まだまだ大丈夫とタカをくくる。そして前半戦はヨレヨレながらも、ここまで60分でやって来れたのだからと、歩いてでもいいから、ささやかな抵抗として120分でのゴールを目標に据えて直してみました。

ところが、通り池入り口を過ぎたあたりから、急速に後続ランナーに抜かれ始めます。ゆっくりでも地道に走っているランナーに比べ、ただただ歩いているだけなので、ついに追いつかれてしまいました。
気まぐれに走ってみるものの、まったく思わしくない足の具合を紛らわせてくれたのは、たまたまこの日行われていた、下地島空港のタッチアンドゴーでした。ランナーも足を止めて迫力ある飛行機の姿を携帯カメラで撮っていました。
スタート時よりやや雲量が増えて、ランウェイ脇の美しい海の輝きはいまひとつでしたが、それでもこの区間は、これまでの単調さを払拭するくらい走る楽しみを覚えました。

下地島空港のランウェイ北端を過ぎ、いよいよAコースはラストスパートに入ります。コースが佐和田の浜を望む南向きに変わると、やや向かい風となり前進を拒みます。
痛む左足をかばって歩みをすすめていた結果、右足首にも痛みを発するようになり、いよいよヤバイ?危機的状況かと、自らに問い始めましたが、対岸の伊良部島のゴール地点も視界に入り、コース脇の残キロ看板もカウントダウンに代わって気持ちも改まりました。
しかし、途中設定とはいえ13.5キロという距離に対して、2時間という低い目標のクリアさえも怪しくなってきました。なんと残り2キロで1時間45分が経過していました。残りを走り切ればどうにか達成できそうだと、勢い余って走り出してみたものの、叫び散らしたくなるほどの痛みにあえなく断念。とうとう完走することだけが目標になってしまった。自分の不甲斐なさに、情けないを通り越して呆れながら歩き続け、そして残念ながら残り1キロの地点で、小さな目標だった2時間を越えてしまいました。

それでもどうにか「完走おつかれさま」のアナウンスに迎えられ、ゴールゲートをくぐってフィニッシュ。
準備不足がそのまま現われたた結果でしたが、完走メダルと完走証をいただきました。今回の大会公式記録は、2時間14分01秒という体たらく。

ともあれ、完走はしたので「ロマン海道 伊良部島マラソン」名物、もうひとつの完走証ともいえる、伊良部の海で獲れた、生のカツオも丸々一本をゲット!
完走した人たちは、一緒に走った仲間と観想を交わしたり、芝生に寝転んで疲れた体を休めたり、早くも車座になって完走祝いをしたりと、伊良部島マラソンを存分に楽しんだことに、笑顔が咲かせていました。
個人としては一応の完走を果たしたものの、復帰戦としても満足のいく結果はまったく得られず、なによりもレポートとしてあるまじき、恥ずかしい内容だったことから、トップアスリート並みの記録とは云わないまでも、少しでも胸を張れる記録にすべく、今日の体調が回復したら「ロマン海道 伊良部島マラソン」リベンジも含め、日々の練習を積んで改めて挑戦しようと誓う一日となりました(脳内アドレナリンが出た状態でのこういう一筆は、自分の首を絞める事が大きいので危険なんですが、とりあえず書いておきます!)。
(文+写真+編集:モリヤダイスケ)
下地島を一周し伊良部島の最北端、白鳥崎を往復する21.1キロのハーフコース、下地島を一周する13.5キロのAコース、下地島北側外周路を往復する7キロのBコース、そして下地島と伊良部島を繋ぐふたつの橋を周遊する1.6キロのファミリー向けのCコース、あわせておよそ1000名が参加。尚、当初、ハーフコースにエントリーしようと頭をよぎったのですが、不安満載だったのと、密かにマラソン復帰戦にもしたかったので、ハードルを少し下げAコース13.5キロにエントリーをしました。

10時。号砲とともに全コースが一斉にスタート。さすがにスタート直後は人がいっぱいで少し走りづらいですが、徐々にスピード差が出てバラけて来ました。
ここで大会側の案内不足でアクシデントが発生。ハーフ・A・Cのコースは伊良部島を南下するコース(Cはすぐに一本目の橋で下地島へ)なのですが、スタート地点からまっすく下地島に向かうはずのCコースのランナーが多数、南下するコースに紛れ込んでいて、係員があわてて引き返すように指示を出していました。
まだスタートしてほとんど進んでいませんが、ここで早くも残念なお知らせです。
情けないことですが足が思うように動かず、早々と歩き始めてしまいました。実は大会直前の練習のあと、左足のふくらはぎに痛みがあり、スタートした時からゴールまで走り続けるのは、厳しいと予感はありましたが、予想よりも早く歩き出す結果となってしてしまいました。幸い徒歩では痛みがなく、時折、走る足を休めつつ、足取りを止めることなく先へ進みます。明らかに日頃の鍛錬不足を露呈する結果になってしまいました。

やがて下地島の南部へと回り込み、一面のサトウキビ畑の中を貫く一本道へ突入しました。遠くまで見通せる直線道路にくわえ、だらだと続く緩い坂が、足の具合もあいまって、少しばかり気持ちを萎えさせますが、ようやく4キロ地点の給水所に到着。まだ4分の1も走り終えておらず、かなりの危機感に襲われています。
どうにか下地島空港の南端を越え、中ノ島ビーチを横目に進路を北へ。下地島空港西側は緩いアップダウンと、コースの両側は林に囲まれていて変化の少なく、やや単調なコースが続きますが、観光コースなら見どころの多いエリアです。

スタートしておよそ60分が経過し、どうにか半分を走り終えることが出来ました。しかし、このあたりまで来ると、走ろうとしても左足の痛みが強くて、ほとんど歩いている状態。こうなるとタイムもへったくれもありません。
給水所で後ろを振り返ってみたら、まだまだたくさんのランナーの姿が見えたので、まだまだ大丈夫とタカをくくる。そして前半戦はヨレヨレながらも、ここまで60分でやって来れたのだからと、歩いてでもいいから、ささやかな抵抗として120分でのゴールを目標に据えて直してみました。

ところが、通り池入り口を過ぎたあたりから、急速に後続ランナーに抜かれ始めます。ゆっくりでも地道に走っているランナーに比べ、ただただ歩いているだけなので、ついに追いつかれてしまいました。
気まぐれに走ってみるものの、まったく思わしくない足の具合を紛らわせてくれたのは、たまたまこの日行われていた、下地島空港のタッチアンドゴーでした。ランナーも足を止めて迫力ある飛行機の姿を携帯カメラで撮っていました。
スタート時よりやや雲量が増えて、ランウェイ脇の美しい海の輝きはいまひとつでしたが、それでもこの区間は、これまでの単調さを払拭するくらい走る楽しみを覚えました。

下地島空港のランウェイ北端を過ぎ、いよいよAコースはラストスパートに入ります。コースが佐和田の浜を望む南向きに変わると、やや向かい風となり前進を拒みます。
痛む左足をかばって歩みをすすめていた結果、右足首にも痛みを発するようになり、いよいよヤバイ?危機的状況かと、自らに問い始めましたが、対岸の伊良部島のゴール地点も視界に入り、コース脇の残キロ看板もカウントダウンに代わって気持ちも改まりました。
しかし、途中設定とはいえ13.5キロという距離に対して、2時間という低い目標のクリアさえも怪しくなってきました。なんと残り2キロで1時間45分が経過していました。残りを走り切ればどうにか達成できそうだと、勢い余って走り出してみたものの、叫び散らしたくなるほどの痛みにあえなく断念。とうとう完走することだけが目標になってしまった。自分の不甲斐なさに、情けないを通り越して呆れながら歩き続け、そして残念ながら残り1キロの地点で、小さな目標だった2時間を越えてしまいました。

それでもどうにか「完走おつかれさま」のアナウンスに迎えられ、ゴールゲートをくぐってフィニッシュ。
準備不足がそのまま現われたた結果でしたが、完走メダルと完走証をいただきました。今回の大会公式記録は、2時間14分01秒という体たらく。

ともあれ、完走はしたので「ロマン海道 伊良部島マラソン」名物、もうひとつの完走証ともいえる、伊良部の海で獲れた、生のカツオも丸々一本をゲット!
完走した人たちは、一緒に走った仲間と観想を交わしたり、芝生に寝転んで疲れた体を休めたり、早くも車座になって完走祝いをしたりと、伊良部島マラソンを存分に楽しんだことに、笑顔が咲かせていました。
個人としては一応の完走を果たしたものの、復帰戦としても満足のいく結果はまったく得られず、なによりもレポートとしてあるまじき、恥ずかしい内容だったことから、トップアスリート並みの記録とは云わないまでも、少しでも胸を張れる記録にすべく、今日の体調が回復したら「ロマン海道 伊良部島マラソン」リベンジも含め、日々の練習を積んで改めて挑戦しようと誓う一日となりました(脳内アドレナリンが出た状態でのこういう一筆は、自分の首を絞める事が大きいので危険なんですが、とりあえず書いておきます!)。
(文+写真+編集:モリヤダイスケ)
Posted by あんちーかんちー編集室 at 09:00│Comments(2)
│あんちーな特集
この記事へのコメント
はじめまして。
みなさんの笑顔が素晴らしいですね!
みなさんの笑顔が素晴らしいですね!
Posted by 下藤 斉助 at 2009年02月24日 15:22
下藤 斉助 様>
コメントありがとうございます。
次はもっと笑顔でゴールを決めたいと思います(汗)
コメントありがとうございます。
次はもっと笑顔でゴールを決めたいと思います(汗)
Posted by あんちーかんちー編集室
at 2009年02月24日 17:40
