2010年02月09日
百華繚乱-ハイビスカス・ブーゲンビレアまつり-
マンゴーを中心としたトロピカルフルーツを栽培する観光農園として親しまれている、「ユートピアファーム宮古島」のもうひとつの見どころが、咲き誇るブーゲンビレアとハイビスカスの花々。宮古島では道端や庭先などで普通に見ることができ、ほぼ一年を通して咲いているイメージから、島を訪れる観光客のみなさんに南国らしさをアピールしてる華たちですが、2月から4月にかけてがもっとも綺麗に咲く花の盛りの時期なのだそうです。その美しい花々を楽しんでもらおうと「ユートピアファーム宮古島」では2月6日・7日の2日間、花の咲き乱れる温室の無料開放を行いました。
今回は花の話題なので、順を追わずにまずはお見せしてしまいましょう。暖かい温室の中で圧倒的な勢いで咲く色とりどりのブーゲンビレア。
ブーゲンビレア(Bougain billea)は中央アメリカ・南アメリカの熱帯雨林地域を原産地とする熱帯性の低木で、花びらのように見える部分は葉が変化した包葉(ほうよう)というもので、本物の花は包葉に包まれた三本の小さな白い部分になります。
「ユートピアファーム宮古島」では開園以来、20年以上にわたって世界中から集めた、50品種ものブーゲンビレアが5000本も栽培されています。宮古島では路地でも十分ブーゲンビレアは花開きますが、温室で手塩にかけて育てられた「ユートピアファーム宮古島」のブーゲンビレアは咲く勢いも美しく魅了させられます。
ところで、みなさんは「ブーゲンビレア」と呼びますか?それとも「ブーゲンビリア」と呼びますか?。
正直に申告すると数年前まで「ブーゲンビリア」と呼んでいました。ユートピアファームをはじめとして園芸系や、趣味色の強い方々は「ブーゲンビレア」と呼んでいるようで、原語の発音に近いこちらが近年の主流(日本語でのLとRの発音の妙?)のようですが、Googleでの検索件数は「ブーゲンビリア」の検索結果は約1,380,000件あるのに対し、「ブーゲンビレア」では約319,000件と、100万件も差があり世の中的には「ブーゲンビレア」がまだまだ時代の趨勢のようです。
続いてはハイビスカス(Hibiscus)です。世界中の熱帯・亜熱帯地方に広く分布する低木で、そもそもハイビスカスはアオイ目アオイ科に含まれるフヨウ属の総称で、厳密にはフヨウやムクゲ、ケナフなども含まれていますが、日本ではブッソウゲ(仏桑花)を中心とした熱帯から亜熱帯性に生息するフヨウ属の種のことを呼んでいます(なんでも呑みこんでしまう日本語ならではの外来言語の導入で生じた広義と狭義の違い)。
日本語的に示すハイビスカスが“属”の一部とはいえ、20世紀初頭より花の美しさからさまざまに交配の試みが続けられ、現在では1万を超える園芸品種が生み出されており、その色や姿かたちは本当に多種多様で、沖縄生まれの種も存在しています(“あかがわら”、“ちゅらさんエリー”など)。
沖縄でもっともポピュラーな赤いハイビスカスは「アカバナー」と呼ばれ、華やかな南国を連想させるハイビスカスのイメージとはやや異なり、死人の後生(グソー)の幸福を願って墓地に植えたり、墓前や仏壇に供えられる後生花(グソーバナ)といわれています。
近年はカラフルな外来種が導入され(主にハワイアンハイビスカス)、リゾート地沖縄のイメージにひと役もふた役もかっています。
大きく分けてハイビスカスの種類は今や稀少となっている原種、シンプルで多花性の小・中輪の花を咲かせるオールドタイプ、フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑花)の流れを汲む、枝垂れて小さめの花を沢山つけるコーラルタイプ、そして色彩豊かで豪華な大きな花を咲かせる人気の高いハワイアンタイプ4タイプあり、「ユートピアファーム宮古島」では120種を展示しているそうです(オールドタイプの中で、ヨーロッパで品種改良されたものをヨーロピアンタイプとして区分することもある)。
「ユートピアファーム宮古島」ではマンゴーのハウス栽培を行っています。マンゴーのシーズンはもう少し先になりますが、マンゴーハウスの一部は、見学コースの途中で見ることが出来ます(見学コースの裏手には大規模なマンゴーハウスが並んでおり、シーズンに販売も行われています)。
最後は花ではありませがマンゴーを初めとして、さまざまトロピカルフルーツの栽培も手がけている「ユートピアファーム宮古島」の中でも、異色を放つハウスをひとつご紹介。
このハウスではまるで龍のような迫力でハウス内をうねりながら伸びるパパイヤが栽培されています。そもそもパパイヤは幹の頂点部に結実させながら、真っ直ぐに高くぐんぐんと早い成長をするため、伸びるに任せているとすぐに収穫がしづらくなるのですが、伸びるパパイアの幹を倒しながら手の届く高さで栽培しているために、なんとも不思議な枝ぶりはとても面白く、なんともも見応えのあるパパイヤのハウスがあります(尚、マンゴーハウスの一部を見学コースの途中で見ることが出来ますが、敷地内に大規模なマンゴーハウスが並んでおり、6月頃からのシーズンには販売も行われています)。
観光農園 ユーピアファーム
沖縄県宮古島市上野字宮国1714-2 地図はこちら
TEL/FAX 0980-76-2949
営業時間 4~9月/9:30~18:00 10月~3月/9:30~17:00
入場料 大人500円 子供200円 ※パーラーのみ利用は無料
http://www.utopia-farm.net/
(文+写真+編集:モリヤダイスケ)
ところで、みなさんは「ブーゲンビレア」と呼びますか?それとも「ブーゲンビリア」と呼びますか?。
正直に申告すると数年前まで「ブーゲンビリア」と呼んでいました。ユートピアファームをはじめとして園芸系や、趣味色の強い方々は「ブーゲンビレア」と呼んでいるようで、原語の発音に近いこちらが近年の主流(日本語でのLとRの発音の妙?)のようですが、Googleでの検索件数は「ブーゲンビリア」の検索結果は約1,380,000件あるのに対し、「ブーゲンビレア」では約319,000件と、100万件も差があり世の中的には「ブーゲンビレア」がまだまだ時代の趨勢のようです。
続いてはハイビスカス(Hibiscus)です。世界中の熱帯・亜熱帯地方に広く分布する低木で、そもそもハイビスカスはアオイ目アオイ科に含まれるフヨウ属の総称で、厳密にはフヨウやムクゲ、ケナフなども含まれていますが、日本ではブッソウゲ(仏桑花)を中心とした熱帯から亜熱帯性に生息するフヨウ属の種のことを呼んでいます(なんでも呑みこんでしまう日本語ならではの外来言語の導入で生じた広義と狭義の違い)。
日本語的に示すハイビスカスが“属”の一部とはいえ、20世紀初頭より花の美しさからさまざまに交配の試みが続けられ、現在では1万を超える園芸品種が生み出されており、その色や姿かたちは本当に多種多様で、沖縄生まれの種も存在しています(“あかがわら”、“ちゅらさんエリー”など)。
沖縄でもっともポピュラーな赤いハイビスカスは「アカバナー」と呼ばれ、華やかな南国を連想させるハイビスカスのイメージとはやや異なり、死人の後生(グソー)の幸福を願って墓地に植えたり、墓前や仏壇に供えられる後生花(グソーバナ)といわれています。
近年はカラフルな外来種が導入され(主にハワイアンハイビスカス)、リゾート地沖縄のイメージにひと役もふた役もかっています。
大きく分けてハイビスカスの種類は今や稀少となっている原種、シンプルで多花性の小・中輪の花を咲かせるオールドタイプ、フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑花)の流れを汲む、枝垂れて小さめの花を沢山つけるコーラルタイプ、そして色彩豊かで豪華な大きな花を咲かせる人気の高いハワイアンタイプ4タイプあり、「ユートピアファーム宮古島」では120種を展示しているそうです(オールドタイプの中で、ヨーロッパで品種改良されたものをヨーロピアンタイプとして区分することもある)。
「ユートピアファーム宮古島」ではマンゴーのハウス栽培を行っています。マンゴーのシーズンはもう少し先になりますが、マンゴーハウスの一部は、見学コースの途中で見ることが出来ます(見学コースの裏手には大規模なマンゴーハウスが並んでおり、シーズンに販売も行われています)。
最後は花ではありませがマンゴーを初めとして、さまざまトロピカルフルーツの栽培も手がけている「ユートピアファーム宮古島」の中でも、異色を放つハウスをひとつご紹介。
このハウスではまるで龍のような迫力でハウス内をうねりながら伸びるパパイヤが栽培されています。そもそもパパイヤは幹の頂点部に結実させながら、真っ直ぐに高くぐんぐんと早い成長をするため、伸びるに任せているとすぐに収穫がしづらくなるのですが、伸びるパパイアの幹を倒しながら手の届く高さで栽培しているために、なんとも不思議な枝ぶりはとても面白く、なんともも見応えのあるパパイヤのハウスがあります(尚、マンゴーハウスの一部を見学コースの途中で見ることが出来ますが、敷地内に大規模なマンゴーハウスが並んでおり、6月頃からのシーズンには販売も行われています)。
観光農園 ユーピアファーム
沖縄県宮古島市上野字宮国1714-2 地図はこちら
TEL/FAX 0980-76-2949
営業時間 4~9月/9:30~18:00 10月~3月/9:30~17:00
入場料 大人500円 子供200円 ※パーラーのみ利用は無料
http://www.utopia-farm.net/
(文+写真+編集:モリヤダイスケ)
Posted by あんちーかんちー編集室 at 09:00│Comments(0)
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