あんちー かんちー　沖縄・宮古島から発信のウェブマガジン！

『ブットゥルー!! ～宮古島ぴゃーすぱい物語～』、第16回「ブットゥルーZERO -銀世界- 」の巻。雪を知らずに育った航平のはしゃぎようと、純粋天然娘・かなの愛のある大ボケっぷりが、光るエピソードゼロはいかがでしたでしょうか！。
沖縄方言の中でも難解といわれる、宮古口(みゃーくふつ：宮古の島言葉)がふんだんにちりばめられた内容なので、簡単な宮古口の解説(意訳)と、現代宮古口の言い回しや、宮古式の生活風俗などを紹介しておきたいと思います。

おいよっ
「おい！」、「ちょっと！」。
現代宮古口で抗議の意味を表す言葉。日常的に会話の中で使われることが多い。

コートを持っていない
亜熱帯気候に属する宮古地方の冬は、比較的短く暖かい日が多いため、厚手のコートなどを持っておらずとも寒さをしのげるため、特別なことでもない限りコートを着る機会もありません。
ただ、近年では大手衣料チェーン店の参入などで、若い人たちの間では冬のファッションを楽しむという意味で、コートやブーツなど冬の装いをがっちり着込む人がいたりします。
※宮古で最も寒い時期となる１～２月の最低気温は15～16℃(平年値)。資料：宮古島地方気象台

だいばん
大きなサイズ、でっかいことを示す言葉。「だいっばん」と間に小さい「っ」を入れる事によって、よりその大きさを強調して表すことが出来ます。語源は「大判」と考えられ、「大判焼き」を「だいばんやき」と称するパーラーもある。
類義語：やまかさ(山嵩)。大盛り、大量を意味する言葉。

ワシミルク
正しい商品名は「ネスレイーグル」といい、鷲のマークの書かれた缶入りの加糖練乳(コンデンスミルク)のこと。ネスレ日本(ネスカフェのサイトはコチラ)によると2008年8月製造を終了しており、HPの商品一覧からは削除されているが、日本で唯一と思われる大量消費地の沖縄では、なぜか現在も販売が継続されている(ただし、フルオープンエンド(FOE)のプルトップ式の缶に変更され、金属部への直接印刷から簡易な紙巻ラベルになり、EAGLEのロゴのフォントが変更されています)。
ネスレによる製造終了についてのプレスリリースは発見することができませんでしたが、唯一、検索で発見した旧携帯公式サイトの商品ラインナップに、終了したことが記載されていました(ただし、新ページがあるので、いつまで見れるかは不明。尚、2008年10月28日掲載のミャークヅツの記事ではネスレの商品ページが存在していました)。
※商品終売のお知らせを知らせるスーパーでの商品画像
※EAGLE(ワシミルク)のロゴを比べてみる

おーわり
「大変」、「凄く」、「めっちゃ」といったニュアンスの言葉だが、宮古特有の発音をするため、日本語での表記は、「うわり」、「うぅあり」、「うあり」など、伝えるのが非常に難しい。

死のうとしてる
ちょっと大変な思いをした時(している時)などに、非常にライトな感覚で、しかも頻繁に使用される独特の云いまわし。
著者の記憶では子供の頃は「もう死にそー」などと軽く口にすると、よく大人に怒られたものですが、基本語彙の少ない宮古の言葉では、大げさな単語が普通に使用されることが多く、宮古では良識あるいい大人でも普通にさらっと口にする、ある意味「逃げ」とか「甘え」を含む場合もある言葉。
それにしても本当に航平が死にそうなら、呑気に携帯メールを打ってくるわけがないので、真に受けてしまう“かな”のボケ具合はかなりのものと思われる。そもそも真に生命の危険が迫っている場合に、この言葉が使われることは少ないと考えられる云いまわしでもある。

てぃー
「なんちゃって」。主に子供が使う云いまわしで、冗談や嘘をいった後に付け足して使用される。

まさかよ(ますかよ)
今風なニュアンスで考えると、「うっそー！？」、「マジで～」、「ありえなーい」といった言葉。漢字であらわすと「真逆」。本来の意味である「いくらなんでも」、「よもや」が転化したものと考えられる。

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※この物語はあくまでもフィクションであり、実在の人物及び、団体とは一切関係ありません。
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(作画＋原案：.aizfactory　補文＋編集：モリヤダイスケ)